武士道精神の日本企業価値観への影響についての考察[日语论文]

要旨

現代の日本には「武士｣と言う存在がなく、しかし「武士道｣と言う言葉はよく話に出る。第二次世界大戦中、日本軍国主義者は中国侵略戦争と太平洋戦争を起こして、明治以来現代化による収めた成果を灰じんに帰させてしまった。戦後、日本国民はパニック状態に陥ってしまった。日本人は戦後の廃墟の上から改めて奮い立つために、他国の経験に学ぶ一方、文化「反省」も行って、ただ50年かけて、西ヨーロッパ列強を超えたばかりでなく、アメリカと激しく競争して、世界で経済大国の二位を占めるようになった。日本は戦前に国民心理状態に影響を与える「軍刀政治」、「領土拡張」という「富国強兵」文化を反省し、「軍事第一」が決して日本を繁栄させない、それゆえに、「経済第一」、「勤勉労作」という新しい経済文化とそれに相応う政治文化を確立した。

日本は第二次世界大戦の大きな痛手を被ったが、短時間内に世界の経済強国となった。この非常に重要な原因は日本企業の成功である。日本企業の成功は日本企業の価値観に密接な関係がある。「昔、菅原道真は和魂漢才ということを言った。これは面白いことだと思う。これに対して私は常に士魂商才ということを唱道するのである。人間の世の中に立つには、武士的精神の必要であることは無論であるが、しかし、武士的精神のみに偏して商才というものがなければ、経済 の上からも自滅を招くようになる。ゆえに士魂にして商才がなければならぬ。｣ 、「日本資本主義の父」といった渋沢栄一(2010)は日本企業管理の真髄が「士魂商才」と言った。これは武士の精神と商人の才知が結合し、日本企業は確かに武士道精神に影響されている。

武士の概略を理解すれば、武士道精神、日本企業の制度、理念、価値観などに対する理解も深まる。本論文は武士道精神の起源、発展、特徴などを分析し、平安時代、鎌倉時代、室町時代、戦国、安土桃山時代、江戸時代、明治時代、大正時代など、時代ごと背景の中で武士の地位、武士道の変化、思想などを研究し、武士道の特徴を述べる。

日本人は武士道伝統の一部分を留めて、更に現代の職場に用いる。平和時期において、戦国時代の民族主義と滅私奉公の武士道精神が呼びかけられる。日本は力強い武士道民族主義の国家として、日本人もいつも国家利益を一番に置く。実は、日本経済は国家に支配される武士道資本主義であるが、武士道精神も資本主義によって広がっている。本論文は武士道精神を普遍性が持つ日本企業価値観に対応し、さらにこの価値観の有利と不利な面を研究する。詳しい例を引き、例えばトヨタ自動車株式会社、京セラ株式会社、株式会社メルカリなど世界に有名な日本企業を客観的な立場から武士道精神が日本企業価値観に与える影響を明らかにすることを目指して研究を試みる。

キーワード：経済強国  武士道精神  日本企業  価値観