战后日本的天皇制到象征天皇制的转变[日语论文]
戦後における日本の天皇制から象徴天皇制への転換

要　　旨
日本国憲法第1条は、天皇を日本国と日本国民統合の「象徴」と規定する。その地位は、主権者（主権在民）たる日本国民の総意に基づくものとされ、国会の議決する皇室典範に基づき、世襲によって受け継がれる。天皇の職務は、国事行為を行うことに限定され、内閣の助言と承認を必要とする。国政に関する権能を全く有さない。なお、帝国憲法においても、元首たる天皇は、明文規定がなくとも、当然に国家の象徴であった。現行憲法においては、実質的な権限がない点で帝国憲法と異なる。これを強調し、「象徴天皇制」という。
本論文の目的は日本の天皇制から象徴天皇制への転換過程を究明することにある。以下、各章の要旨を述べる。
第一章では古代から明治維新までの日本天皇制を論じた。古代の大王は軍事的な側面だけではなく、祭祀的な側面も持っていたが、明治維新時期に大日本帝国憲法の公布とともに、天皇は元首で統治権を総攬していたものの、国務大臣によって輔弼されていた。
第二章では象徴天皇制の形成と定着の過程を検証した。    新憲法の定める政体は果たして君主制なのか、それとも共和制と見るべきなのか。新憲法における天皇の権能はいかなる性格のものであるのか。天皇制廃止論までも議論され、「象徴天皇制」は定着を見ることになる。
第三章で扱うのは、天皇制から象徴天皇制への転換である。象徴天皇制は天皇の地位、大権及びあらわした立憲君主制では天皇制と若干の違いがあり、転換の原因も複雑である。

キーワード：象徴天皇制　　立憲君主制　　日本国憲法　　ＧＨＱ

目　　次
摘　　要    Ⅰ
要　　旨    Ⅱ
はじめに    1
第一章　天皇制    1
1.1　天皇制の概要    1
1.2　天皇制の歴史    1
1.2.1　古代    1
1.2.2　中古    3
1.2.3　近世    5
1.3　明治維新    5
第二章 象徴天皇制    7
2.1　象徴天皇制の概要    7
2.2　象徴天皇制の定着    8
2.2.1　君主制と共和制について    8
2.2.2　天皇の権能について    9
2.2.3　「象徴天皇（制）」の形成と定着    11
第三章 天皇制から象徴天皇制への転換    12
3.1　大日本帝国憲法下の天皇制    12
3.1.1　天皇の地位    12
3.1.2　天皇の大権    13
3.1.3　立憲君主制    14
3.2　転換の原因    14
3.2.1　国際の天皇留位決着    15
3.2.2　日本政府の天皇制を守る代償    16
3.2.3　国内世論の天皇制支持    17
おわりに    19
参考文献    20
謝　　辞