髪型の変遷からみた中日文明開化の相違ーー清末と明治を対象に_日语论文

要旨

1840年から、中国は近代化の道を探し続けいていた。アヘン戦争、太平天国との戦いを通じて、近代兵器の必要性を痛感し、曾国藩らは1860年から洋務運動を積極的に推進し、軍事工業を中国に導入した。洋務派の根本思想は「中体西用」論であり、本来の意図は資本主義制を確立することではなく、清政府の支配を維持するために、主に軍事力の近代化を計ろうとしたに過ぎなかった。日清戦争の敗北により洋務運動は失敗した。その後、百日維新という資本主義制を目指す運動も遂行されたが、封建制度や思想を排除しなかったため、失敗した。これらの失敗を教訓として、1911年の辛亥革命は西洋思想を民衆に伝え、辮髪という清王朝の象徴を捨て、封建支配者を打倒した。

中国の近代化とほぼ同時に、日本の文明開化は明治初年から始まり、明治政府は民族国家の基盤を構築するため、富国強兵などの一連の政策をとり、西洋先進国の制度や技術の導入を積極的に推進した。明治２年に煉瓦街や鉄道など目覚しい洋風施設が相次いで設置され、明治４年には散髪、脱刀が許され、風俗の面でも西洋式が流行した。西洋に対する熱中は日本の伝統文化に対する劣等感を表すものであり、古来の風俗に対する軽蔑の風潮を伴った。しかし、文明開化は人心の啓蒙と交流に貢献し、西洋の自由主義思想も導入され、自由民権運動の基盤を形成する条件ともなった。

キーワード：文明開化、明治維新、断髪、洋務運動、近代化、辛亥革命

目次

要旨 I

摘要 II

はじめに 1

第一章 清王朝の辮髪 1

1.1漢を征服したしるし 2

1.2「断髪」をしない洋務運動 3

1.3「断髪」の辛亥革命 4

第二章 日本で髪型の変遷 5

2.1江戸幕府時期の髪型 5

2.2「断髪脱刀令」と明治天皇 6

2.3「断髪」の実施状況 7

第三章 文明開化に対する態度 8

3.1敗北から受けた中国 8

3.2積極的に受け入れた日本 9

3.3遠く離れた国運の軌跡 10

終わりに 11

参考文献 12

謝辞 13