日本と中国の「家」制度の比較研究[日语论文]

要旨

日中両国は「一衣帯水」の隣国で、伝統文化において、共通点が多いとよく言われている。だが、両国の風土、歴史などの条件によって、相違点も明らかである。日本と中国の「家」制度も違う。中国の「家」は血統という血縁関係に基づき、日本の「家」は経営に基づいたグループである。中国では、家計より血縁関係がもっと重視されている。日本の「家」意識は、家計の継続であり、そのために、血統継承を調整することもできる。言い換えると、日本の「家」は、血縁を中心とした社会単位だけでなく、経営単位として運営されている。日中両国の「家」意識は、それぞれの企業経営方式にも大きな影響を及ぼした。中国の「家」システムは、血縁の厳密な定義に基づいて、その主な社会的な機能は血縁の連続性を確保するので、企業経営においても、血縁から脱却することは不可能だ。日本では、百年以上継続した企業は多く、その主な原因は家計運営のために、血縁ではなく能力を中心にして人材を選抜、任用することにあると言われている。日中両国の「家」制度の比較するを通じて、両国の企業経営制度の特徴をまとめることができる。従って、日本の成功経験に鑑み、我が国の企業経営を促進するにも役立つと信じている。

キーワード：「家」制度；血縁；企業経営