中国人観光客の「二つの古都めぐり」コースの魅力的要素について[日语论文]

―文献調査と旅行業者のインタビューに基づいて―

要旨

中国国民の海外観光ブームに伴い､日本観光は日増しに中国人観光客の人気を集めている。特に､現在の観光コースの企画において､京都と奈良を含む「二つの古都めぐり」というコースはよく見かけるようになっている。日本の古都観光がすばらしい魅力のあるものと認識してもよろしい。ところが、西安を代表とする古都の観光資源が豊かな中国では、古都観光のブランドが日本のそれに比べて劣っているといわざるを得ない｡これについて深く考える価値があると思われる。

小論は先行研究に基づき、文献調査及び筆者が長年観光業における実践で築かれてきた人的関係を通じ、日本に関わる観光業者へ日本の古都観光についてインタビューをし、「二つの古都めぐり」の魅力的要素の分析を試みた。まず、文献研究を通じて、公開のデータと掲載された宣伝資料に基づき、中国人観光客の日本古都観光の現状を総括した。また、観光業者へのインタビューから中国人観光客にとって「二つの古都めぐり」の魅力的な要素を六つに練った。そして文献研究をもって､主に京都市と奈良市の観光計画及び古都保全対策に関する資料から着手し､古都の魅力をどのように保つかを分析した。最後に､上記の内容を結びつけ、古都の西安を対象にして､中国が日本の古都観光から学ぶべき経験及び改善すべきところを検討した。

キーワード：古都観光；古都保全；観光計画