『河童』から見る芥川龍之介の自己嫌悪[日语论文]

要旨

芥川龍之介は日本大正時代の有名な小説家であり、短い生涯で多くの作品を発表した。近代人間性の利己主義をテーマにした『鼻』によって、師の夏目漱石に激賞され、文壇で活躍するようになった。昭和二年、この文壇の巨匠は35歳の時に絶望を持って自ら命を絶った。芥川の自殺はいろいろな原因があるが、自己嫌悪と緊密に繋がっていると言える。そして、彼は自殺直前に完成された『河童』を対象にして、その自己嫌悪を究明する。『河童』は「河童」という架空の国を描いて、その幻の国で暮らす精神病患者23番目の河童国体験を踏まえて現実的な日本社会を皮肉する風刺小説であり、作品に描かれた河童の出産、法律の無稽、社会の矛盾などを当時の芥川の精神風景を反映して、心境小説として捉える研究者もいる。そこで小論は、先行研究を踏まえて、『河童』における河童の出産や詩人トックの自殺から芥川の自己嫌悪感を検討して、病気の悩み、世俗の負担、創作の霊感の枯渇などの面から彼の自己嫌悪感を形成する個人原因と社会原因を探求しようと試みる。

キーワード：芥川龍之介；河童；自己嫌悪；自殺原因