从小松左京的《日本沉没》看日本各阶层的危机意识[日语论文]
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小松左京の『日本沈没』からみる日本各階層の危機感[日语论文]

要旨

日本は狭い、山岳の多い国である。そして太平洋プレートとユーラシアプレートの接合部に位置しているので、地震と津波が頻発する。自然災害、小国と資源の不足のために、日本人は古来、強い危機感を持っている。

過去を遡って、紀元前4世紀末、百済と新羅の戦いで、百済を支援するための日本側は朝鮮半島南部で植民地を開いたことや、900年経って豊臣秀吉は日本を統一し、朝鮮に戦争を引き起こしたこと、そして、19世紀後半、明治維新してからの日清戦争(1894年 明治27年)や第二次世界大戦の間の日中全面戦争など、日本は国力が強くなる時に、常に大陸へ行きたいという強い「上陸病」の傾向がある。この「上陸病」が大和民族自身の危機意識――生存のために、領土拡張への渇望から誕生してきたと考えられる。『日本沈没』も、この危機意識に基づき、日本が沈没したら、日本人はどこへ行ったらいいかという仮想を提出したのである。

小松左京が9年にわたって、書き上げた『日本沈没』は1973年に出版されるやいなや、戦後のベストセラーとなった。その中、日本沈没による科学的な証拠は可能であるとも言える。小説に小野寺、緒方総理大臣や田所博士を主役とし、様々なことが混じっている。小野寺、緒形総理大臣や田所博士の性格を分析して、彼らは異なる階層に属し、代表する階級利益も異なる。

日本の沈没を前にし、国民の危機感も反応もそれぞれである。小説のキャラクターだけでは、全社会の状況と全日本人の危機意識を一概にまとめることはできないが、経済繁栄の背後に隠された日本人の危機意識の姿を垣間見ることができるではないかと筆者はそういうふうに思っている。

本論文は四章からなっている。第一章は著者と作品の内容を紹介する。第二章は、作品による危機意識に対して分析を行う。第三章は、経済、政治や文化などといったいろんいろな面から、この危機意識のできた原因を分析する。第四章は、日本人の持つ危機感から中国人に与える示唆をまとめる。この作品の研究を通して、筆者は日本が経済高度成長期の中、各階層におけるそれぞれの危機感が日本社会で起こした様々な問題を反映していることがわかるようになってきた。これらの問題は中国の改革開放にも多くのヒントを与えるではないかと存じておる。

今のところ、中国は経済が急速に成長しつつありながら、さまざまな社会問題も現われてきた。住宅難や、高齢化、貧富差、環境汚染などといった社会問題は、当時、日本の経済危機の寸前に驚くほど類似している。「安きに居りて危うきを思う。思えばすなわち備えあり。」と古くから言い伝えられた危機意識も時代の推移につれて人になめられるようになった。作品の危機意識の分析を通じて日本人は抵抗力や防災力などの各方面で優れていることが分かる。中国未來の発展にヒントや示唆を与えられれば有難いと存じておる。

キーワード:  小松左京  『日本沈没』  危機意識

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