『源氏物語』における女性の嫉妬心についてー六条御息所と葵上をめぐって[日语论文]

要旨

『源氏物語』は日本の平安時代に女性作家紫式部が書かれた世界第一作と呼ばれる長編物語である。この作品は、登場人物が数百名にも及ぶ大作である。作者は作中に登場してくる女性たちに対して、様々な面から描写している。これによって、その女性像は飽満となり、まるで生きている人間であるかのように見える。中でも女性心理、特に嫉妬心について、神来の筆と言っても過言でもない。そのため、このような“嫉妬心”に関する研究は価値があると考えられている。

本稿は日本古典物語『源氏物語』に登場してくる六条御息所と葵上を例として、『源氏物語』に描かれている“女性嫉妬心”とその成因を研究したものである。平安時代の女性嫉妬心の成因を明らかにする。本稿は三つの方面から展開していくことになる。まずは、作品の背景とあらすじを分析し、この二人の女性の生活背景と社会背景を紹介する。次に、六条御息所と葵上に対して、それぞれを分析し、彼女たち各自の身分、経験、それに光源氏との関係に基づいて、その嫉妬心理と嫉妬表現を研究する。最後に、女性嫉妬心の成因を分析することになる。六条御息所と光源氏の情愛的な葛藤や葵上と光源氏の情愛的な葛藤、そして女性地位の社会的なや平安時代の婚姻制度と言った時代背景と人間利益の衝突等々深い原因をもって、深層的に分析し、平安時代の女性嫉妬心の成因を明らかにする。

キーワード：源氏物語　女性　嫉妬心　成因　悲劇