『舞姫』におけるエリスの人物像について[日语论文]

要旨

森鴎外は日本明治、大正時代の有名な小説家、評論家、翻訳家、陸軍軍医である。２３歳の時、日本政府が派遣した陸軍軍医としてドイツへ留学に行った。この間、ドイツの浪漫主義風潮からの影響を受けて、浪漫主義文学者としての基礎を確立した。帰国後書いたデビュー作『舞姫』は日本浪漫主義文学の代表作品となって、日本国内だけではなく、全世界で広く注目を浴びている。そして、森鴎外は『舞姫』に描いた「エリス」という女性の人物像及び不幸な遭遇は日本明治時期まだ目覚めなかった女性意識に衝撃をもたらした。

『舞姫』は日本の明治時代における若い官吏太田豊太郎を中心として、ドイツへ留学に行った時、舞姫のエリスに出会ったが、愛情と出世のバランスを保つことができなく、最終彼女を見捨てて帰国してしまったとのことを述べる作品である。この作品では東西文明がお互いに激しくぶつかった明治時代において、文人が自由に憧れていた一方、束縛されていたという矛盾性を表す。

本論は中日両国の先行研究に基づいて、まずは作者森鴎外自身の経歴、『舞姫』を創作した経緯及び『舞姫』の内容のあらすじなどを紹介する。次はエリスの人物像をめぐって、積極と消極の両方からこの女性像の特徴を論じる。エリスは勇敢に愛情と自由を求める一方、封建制度から脱却できなくて、一方的に愛情に対して幻想を抱いてしかも完全に幸せを豊太郎に託すような性格も持つ。最後、エルスという人物像の成因を分析する。結論は、エリスは明治時代における日本女性の縮図として、革新的な一面を持つだけでなく、封建社会のおける女性の保守的な一面も持つが故に、悲劇的な結末を迎えたのは必然である。

手に入れられた研究資料は限りがあり、しかも本人の能力は足りないので、本研究に不足なところはたくさん残った。そのため、今後の研究において、更に理解を深めて課題を練ることに決めた。

キーワード：エリス 森鴎外 『舞姫』 人物像 封建制度