東野圭吾の作品における悪女の分析ー『聖女の救済』と『放課後』を中心に[日语论文]

要旨

東野圭吾は、日本に限らず、中国においても大人気のある推理小説家である。1985 年にデビューした後、彼は数多くの優秀な作品を出版している。彼の作品には、「悪女」という人物像が注目されている。本論は、東野圭吾の代表作品『聖女の救済』と『放課後』を取り上げ、作品中の悪女像を分析し、彼女たちの特徴をまとめ、犯罪者になった原因を考察してる。詳しい内容は以下の通りである。

序章では、研究対象、先行研究、研究目的を述べている。第一章では、推理小説家東野圭吾と本論の研究作品『聖女の救済』と『放課後』を紹介する。第二章では、作品中の「悪女」像を分析する。主に良妻から犯罪者になった三田綾音と裕美子と優等生から犯罪者になった杉田恵子と宮坂恵美を分析する。第三章では、悪女たちの特徴をまとめ、彼女たちが犯罪者になった原因を分析する。彼女たちは頭がいいが、綿密な計画を立て、自分の目的を達成するために手段を選ばない。彼女たちはみな優秀な俳優であり、犯罪後、何もしなかったように生活していた。彼女たちが皆悪女だが、犯罪の原因が異なっている。愛し過ぎて結局恨みになった三田綾音、オナニーをしていた行為をみられて、生きていく勇気を保つために、先生を殺した宮坂恵美、恵美を助けていた杉田恵子、夫婦関係がよくないため、自由を求める裕美子である。第四章では、この作品に描いた悪女像から、社会現実を明らかにする。第二世界大戦後、女性は教育を受ける権利を得たものの、男性中心の思想概念が長期にわたっていたため、男尊女卑の歴史的伝統観念は依然として人々の思想を支配し、女性は依然と弱い立場に置かされている。経済の高度な発展とともに、女性に十分なチャンスを与えなければならないと思います。

キーワード：東野圭吾、悪女像、特徴、社会現実