『羅生門』におけるエゴイズムについて[日语论文]

要旨：芥川龍之介は新思潮派の優れた代表作家である。彼の作品は浪漫主義の特色があると共に、現実主義の傾向もある。彼の文学は「理知的に現実を分析する、芸術的に現実を反映する」ことを主張した。『羅生門』は芥川の短編小説の代表作品で、日本の古典小説から取材した。この作品において、人間は生きるためには、手段を選ばない現象を克明な描写を通して、人生と現実を反映し、複雑な人間のエゴイズムを探求し、社会現実において深い意義を持っている。本論は主に『羅生門』がエゴイズムを主題とする原因を探究する。

本論は大きく四部分に分かれている。第一部分は芥川龍之介の個人経験と『羅生門』の誕生を簡単に紹介する。第二部分は『羅生門』に現れたエゴイズムを説明する。その中で、「老婆」の言動、「下人」の言動、「下人」の心理変化から『羅生門』におけるエゴイズムを考察する。第三部分は『羅生門』におけるエゴイズムと芥川文学の関係を考察してみたいと思う。第四部分は大正時代の変動、恋愛の失敗及び宗教の影響という三つの点から『羅生門』がエゴイズムを主題とする原因を詳しく分析するつもりである。

動揺して不安定な時代に生きて、人生の種々の不幸を経験した芥川は、人間が醜悪で人生が辛いと思っている。そのため彼は作品の中に誇張な筆触で人間と社会の醜悪を描写している。とにかく、人間のエゴイズムについて創作するのは芥川文学の永久不変の主題である。なぜこれを主題にするかというと、自分の恋愛の失敗と彼が生きている時代の変動及び宗教の影響などは原因である。

キーワード：芥川龍之介、『羅生門』、人間、エゴイズム、主題