『坊っちゃん』と『心』から見た夏目漱石の情感世界[日语论文]

要旨：夏目漱石は日本に国民の作家と呼ばれ、彼は短い生涯でたくさんの作品を創作した。そして、多くの作品から彼の感情を率直に反映している。本論は『坊っちゃん』と『心』という小説を取り上げ、実生活での漱石と作品中の人物とを対照しながら、彼自身の感情と主人公の感情世界を研究する。また、漱石の情感の形成原因をできるだけ見ていく。この研究を通して、夏目漱石及び彼の作品をもっと詳しく理解できると思う。

本論は三つの部分に分かれる。第一部分は夏目漱石の生涯と作品を紹介する。第二部分は肉親の情、友情、愛情という方面から、『坊っちゃん』、『心』という作品を通じて、漱石の情感世界を研究する。第三部分は漱石情感の形成原因を分析する。家庭の欠如、神経衰弱、及び当時の社会背景などは、彼の情感の形成に対して重要な影響を与える。

本論での論述を通して、次のようなことが分かる。夏目漱石は孤独な人である。暖かい家庭を持っていないし、結婚生活も円満ではない。彼にとって、親友からの心遣いだけは精神上の慰めである。だからこそ、彼は肉親の情に対して冷淡で、友情に対して真摯で、愛情には失望したとういう態度を持っている。漱石にそういう影響を与えていたのは、自分の成長経歴だけではなく、いろいろな社会原因もある。

キ－ワ－ド： 夏目漱石、情感世界、実生活、形成原因