『平家物語』から見る中世初期日本人の死生観[日语论文]

要旨

人間は昔から死生観を考えている。死生観というのは、人間は生と死に対する基本的な見方と態度というものである。まずは、生は何だか。人間はどうしてその世界に生きているか。それから、死は何だか。人間は死のことに対してどんな態度が持っているか。

生と死に関する思考、いわゆる死生観は人によって違うとはいえ、同じ時代を共同に生きた集団のそれには共同性がある。日本においては、その時代の死生観の変化も大きかった。本論は天皇を中心として貴族社会を打倒して、初めての武家政権が形成されていく中世初期の死生観を、『平家物語』を通して究明している。

それから、その死生観が出来た要因として、時代背景、外来思想からの影響、神道の浸透などの要素がある。『平家物語』を通して日本人の死生観を探求して深い意義があると思う。

キーワード　平家物語;中世初期;日本人;死生観