小説『1Q84』におけるリトルピープルの意味に関する研究[日语论文]

要旨

2009年、村上春樹の小説『1Q84』が発行された。読者の期待を浴びながら、あっさりとその年のベストセラーのトップになった。純文学の作品として、村上春樹以前の小説と比べると、『1Q84』は異なっている。今度の小説は同時にDV、邪教、テロ、不倫などの話題に関わり、村上春樹が社会問題に関心を持つ印とされている。村上春樹本人の前から書きたかった「総合小説」がやっと世に出たと大好評する人もいた。しかし、この小説は善悪を問わずにしており、是非を混同させていると批判する意見もあった。そこに、善悪の代表であるキャラクターとして「リトルピープル」というものが登場しているが、「リトルピープル」の解読が、この小説を理解するための重要なポイントになると思われる。小説『1Q84』の中で、「リトルピープル」とは一体どのような存在として描かれ、小説の中でどのようの役割を果たしたのだろうか。

従って、本論文は「リトルピープル」の意味の解明に努めた。小説の粗筋や創作背景を紹介したうえで、小説におけるリトルピープルの登場と由来ついて説明し、また登場人物深田保によるリトルピープルの説明をまとまた。その上で、村上春樹本人の見方を立論の根拠に、「リトルピープル」の意味は「人の心の底に埋めている神話性である」と結論する。

キーワード　村上春樹；1Q84；邪教；リトルピープル