《言叶之庭》中“真实感”考察[日语论文]
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『言の葉の庭』に見られる「リアリティー」の考察[日语论文]

要旨

『言の葉の庭』は新興のアニメーション監督新海誠の代表作の一つであり、リアルで繊細な背景画像で広く名が知らている。作品は靴職人を目指す高校生孝雄とミステリアスで年上の女性雪野との恋物語である。このアニメーション映画と言われている作品には思われないほどの「リアリティー」を持たせている。 

作品に関する先行研究は様々ではあるが、作品中の「リアリティー」の構成方法にほぼ触れていない。そして、『言の葉の庭』で示されている「リアリティー」の完成には、いくつかの要素が有ることなども言及されていない。したがって、本論は、メインにアニメ化させた撮影手法、つまり「空間論的配置」とロングテイク、そして人物像から見る作品の物語自身の構造の二つの方面で、『言の葉の庭』が「リアリティー」を持たせる原因を考察する。

まずは、本論がマヤ・デレンの「リアリティー」を映し出す手法に関する理論を参照する。『言の葉の庭』で運用されている「空間論的配置」を分析し、いかにストーリーの展開と人物像の作成に関わっているのかを解明する。

そして、『言の葉の庭』におけるロングテイクの長さと分布をまとめ、特定のロングテイクを分析することにノエル・バーチの理論を加え、ロングテイクは作品において「リアリティー」をいかに映し出すのかを論じる。

最後に、『言の葉の庭』における主人公たちの内心の葛藤と感情の衝突に関する描写を分析することで、人物像の作成上に「リアリティー」の効果にいかなる役を果たしているかを論じる。

本論は作品に与えられる「リアリティー」の要因が『言の葉の庭』の中で、キャラクターの造形とストーリーの展開にどのような働きをするのかを結論に結びつきたい。 

キーワード:リアリティー  「空間論的配置」  ロングテイク  人物像

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