大岡昇平『野火』論－「異界」と「禁忌」_日语论文

摘要

《野火》作为大冈升平作品中那个最具争议的一篇小说，其内容触及了关于神、食人、杀人、死亡等思想，表达了大冈文学的中心理念。本论文运用“异界”与“禁忌”的理论进行分析，从作品舞台、作品中的象征及作品的走向等入手，论述在与“异界”的接触中犯下“禁忌”的主人翁田村是如何一步步化身为狂人，并从此过程中进一步分析叙述者的内心以及作品的深层思想。借此从新的角度，对大冈文学固有的主题“神”、“死亡”、“罪恶”进行分析，分析作品中的“异界”与“禁忌”的作用。 就结论而言，这部作品中的“异界”与触犯“禁忌”所产生的罪恶感是引发主人翁心理变化的重要存在。

关键词   异界 禁忌 罪 狂人化 食人

要旨

『野火』は大岡昇平の作品の中で最も争議的な作品だと言われている。作品は、神・人肉食い・殺人・死などの多くのモチーフに触れ、大岡文学の性格を反映したと思われる。本稿は、「異界」と「禁忌」の理論と分析をもって、作品舞台となる場所、作中のシンボリズム、作品の流れ等に着目し、主人公田村はいかに「異界」との接触で「禁忌」を犯しつつ狂人に化けていくのかを検討したい。さらに、この狂人化の過程から語り手の内的心理や作品の思想などを分析したい。新たな角度から、大岡文学の「神」、「死」、

「罪」などを分析し、この作品における「異界」と「禁忌」の意味を検討したい。結論からいうと、「異界」と「禁忌」を犯した罪悪感は「私」に精神変化をもたらせるメカニズムとして機能していると考えられる。

キーワード   異界 禁忌 罪 狂人化 人肉食い