『幻夜』から見る東野圭吾の「悪女」形象_日语论文

要旨

東野圭吾は有名な日本現代のＳＦ小説作家として、「悪女」と呼ばれる一連の女性を描写してきた。今まで、中国国内に「悪女」についての研究は主に東野の超有名な代表作『白夜行』を対象にして展開していく。『幻夜』は『白夜行』との小説背景にも人物設定にも中心主旨にもごく似っているから、『白夜行』の姉妹篇と見なされる。ところが、『幻夜』に関する研究はまだ不充分だと思う。『白夜行』より、『幻夜』の主人公新海美冬の「悪」程度はさらにひどくなって「悪女」の代表性があるので、拙論は『幻夜』を研究対象にしよう。これも東野圭吾の「悪女」形象における研究に対してやりがいがあると思う。

二戦後、「男女平等」を唱える女性意識がますます高まってきているが、日本は相変わらず男権社会である。理想と現実の差を犯罪手段として目的に達する「悪女」たちを作る。『幻夜』の主人公新海美冬はその典型的な「悪女」であると思う。バブル景気に弱い女性として物品になれたというのは、現実に対する皮肉だけでなく、男権社会に対する反抗でもある。新海美冬という「悪女」イメージから、東野圭吾の「男女平等」の女性観が見られる。

キーワード　東野圭吾　幻夜　悪女　女性意識