森村诚一《人性的证明》中的善与恶[日语论文]
森村誠一の『人間の証明』にあらわれる「善」と「悪」について
要　　旨
森村誠一さんは日本の有名な社会派推理小说家である。彼の作品には、強い推理性があっても人情味も満ちている。『人間の証明』は森村誠一の作った棟居シリーズの中で最も人気がある作品である。その小説には家庭問題評論家である八杉恭子は既存の地位と家庭を守るために、彼女とウィルソンの子供ジョニーを殺し、その結果は、過去の罪もばれて、子供に対する教育も失敗して、結局、なにもかも失ってしまったというストーリーが描かれた。森村誠一はとても良識と正義感のある作家であるので、彼の作品には、人間についての考えも含まれている。特に『人間の証明』の中で、戦争が人間を痛めつけるし、普通の民衆の生活を破壊するのが深刻に表現される。戦争は非常に残酷で、人に暗い影を投げかけて、悪の種を撒いた。
本稿は主に作者の善悪観、主人公の善と悪、麦わら帽子の役割という三つの部分に分けて分析し、善と悪について再討論しようとする。作者の善悪観は彼の特殊な歴史背景と生活の経験に基づいて、自然に形成している。その中で、第二次世界戦争の影響も非常に大きいと思われる。森村誠一の作品にも戦争への批判と資本主義の不満及び静かな自然景色への憧れが表れている。八杉恭子、ケン、棟居などの登場人物は皆自分なりの原因で、自分の善と悪が相互転換し、複雑なイメージを持っている。
人間は複雑で、善良な面もあれば、悪い面もある。名利、地位、お金も欲望と関連している。欲望を放任したら最後、悪い結果をもたらす。しかし、どんなに悪い人でも良い面もあって、人性にどうせ消えない善がある。それは人間の证明である。

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