从《春雪》看三岛由纪夫的审美观中的冲突美[日语论文]
『春の雪』から三島由紀夫の美意識矛盾の美
要　　旨
三島由紀夫氏は日本の文壇の上で極めて複雑な作家である。特に彼の美意識は今なお論争のある話題である。三島由紀夫氏の美意識の中で、日本の古典主義やギリシアの古典主義や西洋現代のジークムント・フロイトの理論や彼自身の政治理念などが雑多として混在している。その美意識の核は生、死と美と言える。その作品の中で日本伝統文化も西洋文化も妙に吸収され、絶対者の希求、美的死生観、様式美への憧れが昇華されて唯美的世界を構築され、矛盾の美[注①]を形成されている。
『春雪』は三島由紀夫氏のライフワークとも言うべき『豊饒の海』の第一巻である。『豊饒の海』は『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の4部からなり、『浜松中納言物語』に題材をとり、1965年から1970年にかけ、月刊の文芸雑誌『新潮』に連載された。「夢と転生」が最初から最後まで奇異で「死亡」を抑え、『豊饒の海』のテーマである。20歳で死ぬ青年が次の巻の主人公に生まれ変わっていく。仏教の唯識思想、神道の一霊四魂説、能の「シテ」「ワキ」、春夏秋冬、など様々な東洋の伝統を踏まえて書かれている。なお第一巻は和魂を、第二巻は荒魂を、第三巻は奇魂を、第四巻は幸魂を表すと三島氏は述べている。第四巻『天人五衰』の入稿日に三島由紀夫氏は、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹で自殺した。『豊饒の海』という作品は三島由紀夫氏の自己世界の存在した物事と思想がすべて含まれたものといえる。
三島由紀夫氏はわが国でいつも日本の右翼文学者さらに軍国主義者の代表者と思われている。そしてあまり国人に好まれていないようである。この見方の合理性はさておき、筆者は本稿で文学の点から、『春雪』—¬—川端康成に「日本現代の源氏物語」と呼ばれる三島由紀夫の傑作を原点として、筆者のその作品を読んだ感想を座標軸として、三島氏のほかの作品も踏みながら、三島由紀夫氏の創作思想と美意識と政治価値観を探りたいと思う。さらに、三島由紀夫氏の美意識矛盾の美および彼氏の行為におよぼす影響を探ってみた。
キーワード: 生；死；美意識；矛盾の美

目　　次
要　　旨
1.0はじめに    1
2.0三島由紀夫と『春の雪』    2
2.01三島由紀夫    2
2.02『春の雪』のあらすじ    2
2.1古典主義と西方現代主義    3
2．1.1松枝侯爵邸――日本建築と西洋建築との結合    3
2．1.2綾倉聡子――古典と西洋現代の結合    4
2．1.3自然美――日本文学作品の真髄    5
3.0 死と生と愛と美     5
3.0.1生への憧れ     5
3.0.2死と美    6
3.0.3死と愛    7
3.1優雅への破壊     7
3.1.1女性への恐れと賞賛    7
3.1.2三島の天皇主義    8
4.0おわりに    8
参考文献
謝　　辞