从《雪国》看川端康成的美意识[日语论文]
『雪国』からみる川端康成の美意識

要　　旨
1968年、「千羽鶴」、「雪国」、「古都」など一連の作品でノーベル賞を受賞した川端康成は日本の伝統美を受け継いだ集大成者である。そして彼の作品の中に、物哀れ、幽玄、繊細など日本の伝統気質と仏教の虚無主義が溢れている。川端康成は日本人の自然観や宗教観などを通し、日本文学の思想を解釈し、世界に日本文学の精神を見せるのだ。『雪国』という作品は、日本的美意識を映す鏡だとされている。彼自身の独特な人生観と物に対する虚無的な美意識はまるで日本人の考え方の代表である。本稿は主に『雪国』を中心に、『雪国』で人物への描写や、季節と景色への描写や、駒子と葉子を中心とした女性の分析から、そして川端康成の美意識とその美意識の形成の根源を論じたい。
論文の内容ははじめに、本文、終わりにとの三つの部分に分けられている。
はじめにには論文の研究の目的を提出し、主要の研究方向を説明する。
本文は四つの部分からできている。第一章は川端康成及び『雪国』の概要。第二章では『雪国』についての分析である。第三章では『雪国』に出てくる川端康成の美意識を説明する。最後の第四章では川端康成の美意識の形成の根源を二つの方面から考察してみることである。

キーワード：川端康成  雪国  美意識 根源

目　　次
摘　　要    Ⅰ
要　　旨    Ⅱ
はじめに    1
第一章 川端康成と『雪国』    2
1.1　川端康成について    2
1.2　『雪国』のあらすじ    2
第二章 『雪国』についての分析    3
2.1　創作の背景    3
2.2　人物への描写について    4
第三章　『雪国』からみる川端康成の美意識    5
3.1　人物への描写における物の哀れと虚無の美の現れ    5
3.2　季節と景色の描写から見る伝統美    7
3.3　女性美について―駒子と葉子を中心に    8
第四章　川端康成の美意識の根源    10
4.1　伝統の美意識からの影響    10
4.2　仏教の禅の影響    11
おわりに    12
参考文献    13
謝　　辞