《春琴抄》中的阴翳美[日语论文]
春琴抄における陰翳美

要　　旨

谷崎潤一郎は日本の耽美主義の代表作家の一人として、彼は五十五年間の執筆活動において、たくさんの抜粋の作品を創作し、性と官能を耽美的に描くことを通して、美に対する自分独特の認識を訴えている。今でも谷崎潤一郎は日本文学史で重要な地位を占めている。谷崎潤一郎は『陰翳礼讃』には「美は物体にあるではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考へる。」という言葉がある。つまり、美の本質は光線の強さ、明と暗が入り混じった関係であることをまとめられた。『春琴抄』において、谷崎はどうのような陰翳世界を築くか、この「陰翳美」をどうのようにあらわすか、本論の趣旨である。
本論文は大きく四つの部分から構成されている。
第一章は谷崎潤一郎と『春琴抄』のあらすじについて紹介する。
第二章は、創作背景および創作意図を通じて、谷崎の文学理念を示す。
第三章は『陰翳礼讃』の解読によって、「陰翳」美意識の具体的な意味について釈明する。
第四章はまず春琴像を分析して、春琴火傷事件を通じて小説の形式美を究明し、「陰翳美」と伝統美意識の間でどんな繋がりを持っているのかを論じてみる。

キーワード：谷崎潤一郎　　春琴抄　　陰翳美　　調和

目　　次
摘　　要    Ⅰ
要　　旨    Ⅱ
はじめに    1
第一章　谷崎潤一郎の生い立ちと『春琴抄』の粗筋    2
1.1　谷崎潤一郎の生い立ち    2
1.2 『春琴抄』の粗筋    3
第二章　創作背景と谷崎の文学理念    4
2.1　創作の背景    4
2.2　谷崎の文学理念    4
第三章　陰翳美の内包    6
3.1  陰翳美とは    6
3.2  陰翳美の提出    6
第四章　『春琴抄』における陰翳美の表れ    8
4.1  春琴像    8
4.2  春琴火傷事件    9
4.3  『春琴抄』における闇と光    10
4.4 　醜を美に転じる禅機.    12
おわりに    13
参考文献    14
謝　　辞    15