东野圭吾小说中的女性形象-以《分身》为中心[日语论文]
東野圭吾の小説における女性像—『分身』を中心に
要　　旨
「文学は時代を映す鏡である。」「社会生活こそが文学の創作活動の源泉だ。」いくらか使い古されたことばではあるが、ひとつひとつの作品を読み終える度に新しく認識する考えでもある。
今回取り上げた東野圭吾も、その多くの例のひとつであると思う。東野圭吾は日本の名高い小説家である。『放課後』でのデビュー以来、多くの応援者を得、先頃、 『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞も受賞した。
東野の作品というと、読者は小説には散りばめられたミステリのもつ謎解きの魅力に引きずられ、そのストーリーの流れに集中しがちになる。作品に潜むのはただ単なる娯楽だけではない。そうした視点から、本論文は、東野の代表作品『分身』を取り上げ、素材のひとつひとつを明らかにしながら、あたらしく東野作品に映し出された「現代女性」的断片を論し筆を進めたいと思う。
キーワード：『分身』　 女性像　 女性
目　　次
要　　旨
1.はじめに    1
2.小説のあらすじ    2
3.登場主人公の女性像    3
3.1　氏家鞠子　孤独感が強い    3
3.2　小林志保　「女性の権利」より「母親の権利」が重視され    4
3.3　氏家静恵　専業主婦制度の下に女性の依頼性が強い    6
3.4　下条めぐみ　女性の社会進出    9
3.5　小林双葉　　恋愛観の変化    11
4．終わりに    13
謝　　辞    14
注　　釈    15
参考文献    16