『春琴抄』における女性像についての分析_日语论文

要旨

谷崎潤一郎は耽美主義を代表する作家の一人として、日本近代の文壇において非常に重要な地位を占めている。彼は独特な美意識を持ち、文壇デビューしてから多くの注目を集めた。明治末期から第二次世界大戦後の昭和中期において、彼は旺盛な執筆活動を続け、数々の傑作を残している。

谷崎潤一郎は生涯官能美に熱中し、美を追求し続けてきた。その作品における耽美主義の主題が基本的に変わっていなかったが、彼が求めていた「美」の形態は幾つかの段階がある。彼の作品に登場されている女性のイメージにより、彼が様々な時期に追求した「美」の具象化表現をはっきりと覗くことができる。

関東大震災以降、谷崎潤一郎は関西に移住した。その時期、彼は現代と伝統、及び東洋と西洋の文化の問題について考え始めた。それから、美意識を探求していた間、彼は伝統の「陰翳美」を発見し、その創作理念も次第に古典主義に転換した。本論文はその時期に誕生した作品『春琴抄』を中心に、谷崎潤一郎の作品における女性像を究明してみたいと思う。

本論文は五つの部分からなる。まず、緒論部分は谷崎潤一郎の生い立ちと文学創作を中心に簡単に論じる。次に、先行研究部分は前人の研究を分析して、それを踏まえて、今まで未踏の新しい方向に取り組む。第三部分は『春琴抄』の創作背景と創作動機、及び作品のあらすじと叙事の特徴について分析してみる。第四部分は『春琴抄』をめぐる具体的な分析を行い、その作中の女性のイメージの特徴について探求してみる。 同時に、谷崎文学における娼婦型と聖母型の女性に対する分析を通じて、更に深くその女性像を把握し、春琴独特の魅力を探る。 最後に、本論文のまとめと今後の課題について検討してみる。

キーワード：谷崎潤一郎　　女性像　　春琴抄　　美意識　　

目次

1 はじめに 1

2 先行研究 2

2.1 谷崎潤一郎についての先行研究 2

2.2 『春琴抄』についての先行研究 2

3 『春琴抄』について 3

3.1 『春琴抄』の創作背景及び創作動機 3

3.2 『春琴抄』のあらすじ及び叙事の特徴 4

4 春琴という女性像 5

4.1 『春琴抄』からみる春琴の女性像 5

4.1.1 盲目 5

4.1.2 外見 5

4.1.3 性格 6

4.1.3 才能 7

4.2 春琴の女性像の成因 8

4.3 春琴という女性像の両面性 8

5 まとめと今後の課題 9

5.1 まとめ 9

5.2 今後の課題 10

参考文献 11

謝辞 12