芥川龍之介の紀行文における「江南」表象_日语论文

要旨

大正時代に入ると、明治時代の影響を受けて日本近代化は一段と捗った。一方、急激に近代化した日本では、「支那趣味」が一時的にブームになり、考察とか観光とかの理由で、多くのインテリは中国の土を踏んだ。そして、便利な海運のために、彼らはまず港としての上海に着き、そして、周りの江蘇省や浙江省などの繁栄地に回って感じていった。芥川龍之介はその中の一人である。

『支那游記』は、芥川の生涯におけるただ一度の海外旅行ーー中国旅行の見聞によって整理した紀行文である。当該紀行文は鋭い目で中日激変における江南をとらえて、江南に関する記述が詳しい。本論文は芥川龍之介の紀行文を対象にして、その中の「江南」のイメージや表象を分析し、作家の内面における江南像を剔出してみる。なお研究をうまく展開させるために、本論文では言及する「江南」は、主に上海、蘇州、杭州、南京などの代表的な都市と限定される。

本論文は四つの部分から成っている。第一章では芥川が江南に旅行した契機とその見聞によって整理した紀行文について紹介する。第二章では江南の多元的方面から、江南の都市景観を解読する。第三章では江南に暮らしている各種類の人間のイメージを通して、江南の社会諸相を解読する。第四章では社会と個人の両方から芥川の江南像が形成した原因を要約する。

本論文の研究を通して、芥川のことについてもっとよく了解し、芥川の創作特徴をもっと深く理解でき、芥川の江南認識さらに中国認識が把握できれば幸いと思われる。

キーワード：芥川龍之介、支那游記、紀行文、江南、江南像

目次

要旨 I

中文摘要 II

はじめに 1

第一章 芥川龍之介の江南旅 1

1.1江南旅の契機 2

1.2江南旅にかかわる紀行文 2

第二章 紀行文に描かれた江南の都市景観 3

2.1ﾉｽﾀﾙｼﾞｯｸ伝統的な江南 3

2.2西洋化する場違いの江南 4

2.3荒れ果てて下品な江南 5

第三章 紀行文に描かれた江南の社会諸相 6

3.1社会の底辺にいる人民 6

3.2横行する西洋人と活躍な日本人 7

3.3愛国心を抱くｲﾝﾃﾘ 8

第四章 芥川龍之介の江南像の形成 9

4.1社会的要因 9

4.2個人的要因 10

終わりに 11

参考文献 12

謝辞 13