江戸川乱歩の作品における論理の魅力―『二銭銅貨』を中心に_日语论文

要旨

江戸川乱歩の小説は権威がある著作として、その小説表現の視覚性は今でも超越できない。本格的な暗号解読をトリックにした処女作『二銭銅貨』は、日本に近代的な推理小説を確立した記念碑的な作品である。本論は『二銭銅貨』における謎から解読の論理について分析を通して江戸川乱歩の世界に見る論理の魅力がわかる。全体は序章と終章を除き、次の四つの章を本論として構成されている。

第一章では、江戸川乱歩について紹介して、『二銭銅貨』のあらすじを述べる。江戸川乱歩は推理小説界の師匠のような人として、いつも注目されている。『二銭銅貨』のトリックを奇妙に用いた本格推理小説で登場して、卓抜な着想、緻密な構成、巧みな語り口で読者をひきこむ優れた短篇を次々と発表していった。『二銭銅貨』は日本初めての本格的創作探偵小説とされ、大評判となる。暗号というテーマに、探偵小説として謎と論理の興味が集約されている。

第二章では、着想、暗号と結果三方から『二銭銅貨』における謎を研究する。まずは推理ゲームを主軸にした着想が面白い。またストーリー部分も捻ってくれるサービス精神も素敵だと思う。トリックに暗号が用いられるのだが、最後は実に見事なオチがある。

第三章では、欧米の探偵小説の影響との生活経歴の影響両側から江戸川乱歩の論理的な表現技巧の成因を論じている。創作とは生活から恵みものである。多くの事を体験したら、筆に任せて創作することを基礎付ける。

第四章では、推理小説界への影響について検討を加えている。『二銭銅貨』は日本初の本格探偵小説といわれた。本格ミステリーという概念を創造する江戸川乱歩は日本の探偵小説の生みの親だが、本格ミステリーは初期の作品にほぼ限られる。だけれども、日本の推理小説の本格的確立を達成した功績は大きく、江戸川乱歩賞が設定された。江戸川乱歩は、日本の推理小説界に大きな影響を与えた大正から昭和期の推理作家である。

結論として言えることは暗号、トリック、大胆不敵な犯行など、『二銭銅貨』の論理的な魅力がわかるのである。そして、乱歩の魅力とその書き方は日本推理界に大きい影響にするということが明らかになっている。

キーワード：江戸川乱歩、『二銭銅貨』、推理小説、論理、本格派

目次

要旨 I

摘要 II

はじめに 1

第一章 江戸川乱歩と『二銭銅貨』の紹介 1

1.1江戸川乱歩について 1

1.2『二銭銅貨』のあらすじ 2

第二章 『二銭銅貨』における謎 3

2.1奇矯な着想 3

2.2巧妙な暗号 4

2.3意外な結果 5

第三章　論理的な表現技巧の成因 6

3.1生活経歴の影響 6

3.2欧米の探偵小説の影響 7

第四章 推理小説界への影響 7

4.1本格派の創立 7

4.2日本の推理小説文化への影響 8

終わりに 9

参考文献 10

謝辞 11