太宰治の作品における女性観—『斜陽』を中心に_日语论文

要旨

太宰治は日本戦後の「無頼派」の代表的な作家で、数多くの優れた作品を書き残している。彼は、常に作品中で「日記体」、「女性独白体」 、「手紙体」などの文体を用いている。そのなかでは、太宰文学の最も代表的な特徴は「女性独白体」と言える。本論文の研究対象となる『斜陽』太宰治「女性独白体」代表作の一つである。『斜陽』は日本社会の急激な変革期である戦後時期に発表され、この時期の大衆は社会の価値観の激変に戸惑っている。この作品はその人たちの中で強い共鳴を呼んだ反響の大きい作品である。

太宰治は『斜陽』に二人の女性像を作った――自分の幸せを追求する和子と最後の貴族の母親。この二人の女性像への描写で二種類の女性観を作り、作者太宰の希望と感情を語っている。いろんな女性像を作り出した太宰はどのような女性観を持っていたか、彼の女性観を形成した原因は何か。本論文は『斜陽』の中の女性像への分析を中心に検討してみようとする。

本稿の構成は下記の通りである。第一章は太宰治の生い立ち、女性独白体を紹介する。第二章は『斜陽』の創作背景とあらすじを紹介する。第三章は『斜陽』の中の二人の女性像――和子と母親及び太宰治の身の回りの二人の女性――太田静子と石原美智子を比較して分析する。第四章は太宰治の女性観をまとめる。第五章は太宰治の幼少時代の経歴と当時の社会の背景から、女性観の成因を探求する。最後に結論を出した。幼児の時に母性愛が欠如し、一生母性愛を求め続けるせいで、太宰治は女性を賛美すると同時に、女性に困られるという矛盾な女性観を形成した。

キーワード：太宰治　　斜陽　　女性独白体　　女性像　　革命

目次

はじめに 1

1．太宰治及び文学創作 1

1.1太宰治の生い立ち 1

1.2太宰治の文学創作 2

1.3太宰治の女性独白体 2

2．太宰治と『斜陽』 2

2.1創作の背景 2

2.2『斜陽』のあらすじ 3

3．『斜陽』の中の女性像 3

3.1和子 3

3.1.1娘の和子 3

3.1.2革命者の和子 4

3.1.3太田静子と和子の比較 5

3.2母親 5

3.2.1優しい母親 6

3.2.2最後の貴族 6

3.2.3石原美智子と母親の比較 7

4．太宰治の女性観 8

4.1女性観のまとめ 8

4.2男女平等 9

5．女性観の成因 9

5.1作者幼年時代の影響 9

5.2太宰周りの女性たち 10

5.3社会環境と時代背景 10

おわりに 11

参考文献 12

謝辞 13