夏目漱石『こころ』における知識人像の研究_日语论文

要旨

知識人は高い文化レベルや専門知識を持つ社会的な階層であり、鋭い感受性と深い思考能力を持っている。特に明治維新後の日本社会では、東西文化の衝突が強く、矛盾が絶えず、この現状は明治の知識人の思想に直接反映されている。国民作家と呼ばれている夏目漱石は日本文壇における重要な存在である。彼は一生を通じて多量な佳作を創作して、日本近代文学及び近代思想に深く影響を与えている。彼はそれぞれ違う知識人像を描き出し、日本文学における近代知識人を題材とした新たな分野を開拓した。『こころ』はこの中に最も代表的な作品の一部。

『こころ』は親戚に親の遺産を横領された経歴により人間不信に陥っていた主人公の「先生」は、恋愛において親友の「Ｋ」を裏切って彼を死に追い詰めた。その後、「先生」は「静」と結婚したが自己不信と深い罪悪感のため、ますます孤独になって最後自殺したという小説である。

筆者は『こころ』における知識人像を考察したいと思われる。まずは本論文研究の背景と目的と研究意義について紹介して国内外の先行研究を述べた。次、第一章は夏目漱石の生涯、作品、作風と『こころ』のあらすじを探求してみたい。そして第二章は『こころ』における知識人像を分析する。叔父に騙されて他者不信になって卑怯な策略を通して親友を裏切った「先生」は孤独な人物像。「求道」を自分の信仰として精進した生活をしていた「Ｋ」は宗教的な人物像。最後、漱石がそういう人物像をを描き出した原因探求した。「Ｋ」と漱石の生活経歴の相似性があることがわかる。それに、漱石が東西文明に強く影響されていることに原因があると考えられる。

本稿では登場する人物像について、孤独な「先生」と宗教的な「Ｋ」を描写する。したがって、夏目漱石自身の生活履歴と漱石がうけた東西文明の影響と結びついてそういうような知識人像を描き出した原因を考察して作品をもっと深く理解してみたいと思っている。

キーワード：夏目漱石 『こころ』 知識人 明治時代

目次

はじめに 1

1 作家と作品 2

1.1 夏目漱石の生涯 2

1.2 『こころ』のあらすじ 3

2 『こころ』における知識人像 4

2.1 孤独な「先生」 4

2.2 宗教的な「Ｋ」 5

3 明治時代の知識人への分析 6

3.1 「Ｋ」と夏目漱石 6

3.2 東西文明からの影響 7

おわりに 7

参考文献 8

謝辞 9