村上春樹『ノルウェイの森』における自己救済[日语论文]

要旨

世界中の大人気作品としての『ノルウェイの森』は読者たちに心の響いた恋愛物語というイメージを残しているのである。作品においては、確かに恋愛要素が魅力的な存在ではあるが、主人公の精神世界に関する記述と分析は小説の人文価値と芸術性を高めると言えるのである。本稿では、『ノルウェイの森』における主人公の精神世界を手掛かりとし、それに深く潜んでいる精神問題及びその原因と解決方法を明らかにしたい。

精神世界は簡単に人の思いと考えとは言えないのである。もっと的確に言えば、個人の精神構造が社会の思潮と人生の経験と大きく関わっている。そこで、本研究はただ主人公各自の精神状況に注目するばかりでなく、個人と社会を結んでもっと広い方面から精神世界の研究を構築するのである。主人公たちの成長経歴に直接に進む代わりに、本論は社会を象徴する「森」の構造をはじめに研究を展開するのである。

社会を象徴する「森」は小説の全体の雰囲気を構造し、それに基づく主人公の出来事と物語の筋の土台として作られたのである。こういう森は主に時代背景と社会の思潮を象徴することである。これも自己救済の外面的な理由と言えるのである。本研究は外面的な手掛かりから内面的な要素へ、自己救済の全ての経緯を遡っているのである。続きとして、「僕」を中心に自分と周りの人の自己救済の過程を展開し、それにおける精神問題及び心の癒し方を追究していくのである。最後には、自己救済の研究結果とともに、小説の内在の魂が浮かべるのである。

キーワード: 恋愛物語；精神世界；自己救済