日本の「ゆとり教育」に関する一考察―ドラマ『ゆとりですがなにか』を手がかりに[日语论文]

要旨

日本は２００２年から新しい「学習指導要領」を実施し、学生たちの「生きる力」の育成を主旨とした「ゆとり教育」が始まった。主な措置は勉強内容の選択;授業時数の削減；総合的な学習の時間の新設;絶対評価の導入；週休二日制の実施などが挙げられる。当時、日本の基礎教育は過度の受験競争や暗記中心の知識の「詰め込み教育」などの深刻な問題を抱えていた。改革を通じて、学生にゆとりある学習環境を提供し、個性と特技を活かせ、特に生きる力を養い、学校教育の多様化や柔軟性を実现すると日本政府はこう期待していた。改革はある程度成果を上げたが、学生の学力低下の引き金にもなった。２００８年、日本の文部科学省が改訂した新しい「学習指導要領」を発表し、また３０年来初めて小中学校の授業時間を増やした。「ゆとり教育」はいよいよ終焉を迎えた。

ドラマ『ゆとりですがなにか』は１９８７年生まれの若者３人を描いた。彼らは「ゆとり第一世代」と呼ばれ、「野心なし」、「競争意識なし」、「協調性なし」と言われた。仕事、家族、また恋愛がうまくいかない時に、主人公たちの迷い、躊躇い、努力を考察することで、「ゆとり教育」の日本社会に及ぼした影響を垣間見ることができる。そして、「ゆとり教育」の功罪を客観的に評価し、中国の基礎教育に対する啓発を検討する。

キーワード:ゆとり教育；脱ゆとり教育；学力低下； 成果；問題点；見直し