太宰文学における女性像への一考察-『人間失格』を中心に[日语论文]

要旨

本論考は、太宰治の長編小説『人間失格』を中心に、太宰文学に描かれる女性像を考察してみた。文稿の初めに、研究動機と研究意義を述べた後、作家太宰治、本論の中心的な研究対象『人間失格』を含む太宰文学、及び太宰文学に描かれる女性像という三つの方面から先行研究を簡単に整理してみた。次に、作品が創作された背景やあらすじ、また文学的意義といった角度から、『人間失格』への分析を行った。それに続き、『人間失格』の中の主な女性像や他の太宰文学に現出した女性像を分析することによって、｢太宰文学｣の中の女性像の一般的な特徴をまとめてみた。そして、女性像への研究に立脚して、作家太宰本人の女性観などを分析してみた。最後に、本論考で得た研究成果や今後の研究方向にも触れてみた。本論文は、先行研究を踏まえながら、テキスト分析によって展開されている。

キーワード：太宰文学；女性像；人間失格；太宰治