译文:
第二天放学后逃也似的朝着活动室去了。
感觉教室就像个极其沉闷的地方。那大概是因为昨天我这样的废人鲁莽的向小余绫诗凪这样的美女搭讪导致的吧。
你喜欢小说吗?
全都怪九里正树我才会突然问出这样的问题。这是刚不久前的事。我走在走廊里的时候不巧被九里碰上了。在这个学校里跟我打招呼的学生也就九里一个。他对回头的我突然这样说道。
“你的班上新来了个转校生吧。”
他个子挺高,尽管戴着个朴素的眼镜,也掩盖不住他英俊的长相。不过不知是不是因为他阴沉的腔调,还是他那好像承担了难缠课题的哲学家似的脸庞,总觉得他看起来没什么精神。
“有件事想拜托你,我想接近小余绫诗凪。”
这简直是古怪至极的话。
“什么呀?”
“我想你邀请她进文艺部。”
“为什么?”
“很快你就知道了。”
“这叫什么事儿嘛……但是为什么是我啊,你自己去邀请她嘛。”
“我跟她不是一个班的,没什么接近的机会。你跟他不是邻座嘛。”
“这倒是。”
“虽然只是远远看了一眼,但看得出来小余绫诗凪是一也喜欢的类型。如果是借着聊天的机会的话也不是什么坏事。”
“你是怎么看出来这些东西的?”
“你写的女主人公感觉就是这样的。”
九里是这个学校里唯一一个知道我是作家的人。
因此他的分析是正确的,让我无言以对。
“不过我和她是完全住在两个世界的人。”
“那又如何。”
九里说完,也不给我考虑的时间就转过身去教室了。
九里正树是文艺部的部长。我和他中学时候就认识了。撇开他阴沉的性格,他是个成绩非常优秀、中学做了两年学生会干事的人。可能正因如此他很擅长社交,并且执行力很强。可是就算是如此也不用强加给我这样的难题吧……
进入大学之后,九里不知什么原因进了文艺部,二年级就做上了部长。这是因为这个大学的文艺部处于眼看就要废止的状态——曾经活跃的学长们全部都已毕业,留下来的就只有九里和我,还有几个幽灵成员。
正因如此忠实于文艺部工作的他,好像在为了添加社员而不遗余力地活跃着,想拉小余绫诗凪入伙,也是增加社员计划的一环吧。虽说如此,我还是不认为小余绫诗凪这样的美女会对小说感兴趣。热爱故事、热爱小说的人往往都是孤独的。感觉像她那样被众人环绕着、好像在耀眼的阳光下生活的人跟小说这种忧郁的兴趣没什么关联。
原文:
翌日の放課後は逃げるように部室へ向かった。
教室が、酷く息苦しい場所に感じる。それは昨日、僕のような人間の屑が、無謀にも小余綾詩凪という美貌の人に話し掛けてしまったことに端を発するのだろう。
小説は、好きですか。
咄嗟にあんな質問をしてしまったのは、九ノ里正樹ノせいだ。それはほんの暫く前のことだった。廊下を歩いている際に、僕は九ノ里に捕まった。この学校で僕に声を掛ける生徒は九ノ里しかいない。振り向く僕に、彼は出し抜けにこう言った。
「お前の教室に、転入生が来ただろう」
背は高い、地味な眼鏡に隠れているが、顔立ちも綺麗な方だろう。けれど、どことなく暗鬱な口調と、小難しい命題でも抱え込んでいるかのような哲学者風の顔立ちのせいで、酷く影が薄い人物に見える。
「頼みたいことがある。小余綾詩凪。彼女と親しくなってほしい」
それは奇天烈な言葉だった。
「どういうことだよ」
「文芸部に誘いたい」
「どうして」
「それはすぐにわかる」
「何だよそれ……。だいたい、なんで僕が。自分で誘ってくれよ。」
「教室が違うから、なかなか近付く機会がない。お前は席が隣だろう。」
「そうだけれど……」
「遠目に見かけたが、小余綾詩凪は一也の好みのタイプだ。会話のきっかけと考えれば、悪い話ではないと思う。」
「なんでそんなことがわかるんだよ……」
「お前の書くヒロインは、だいたいあんな感じだ」
九ノ里は、この学校において僕が作家をしていることを知っている唯一の人間だ。
そしてそれは的確な分析であり、ぐうの音も出ない。
「いや、けれど、僕と彼女じゃ、住む世界が違いすぎるよ」
「それはどうだろう」
九ノ里はそう告げると、その言葉の意味を考える間も与えず、背を向けて、教室へと去って行った。
九ノリ正樹は、文芸部の部長をしている。彼とは中学時代からの付き合いだった。性格の暗さは別といて、成績は極めて優秀であり、中学時代は二年間も生徒会役員を務めていた人間だ。そのせいか、ああ見えて行動力と社交性に秀でている。わざわざ僕に無理難題を押し付けなくてもいいだろうに――。
高校に入学して、九ノリはどういうわけか文芸部に入部した。二年生からは文芸部の部長になっている。というのは、この高校の文芸部は廃部寸前といった様相で、活動的だった先輩たちは全員が卒業してしまい、残っているのは九ノリと僕――それと数名の幽霊部員――だけだったからだ。律儀な彼は部員を増やすべく精力的に活動しているようで、小余綾詩凪を勧誘したいというのはその一環なのだろう。とはいえ、小余綾ほどの美人が小説に興味を持つとは思えない。物語を愛し、物語を綴る人間は、えてして孤独な人間だからだ。あんなふうに多くの人たちに囲まれて、きらきらとした陽向で生きるような人は、小説などという湿っぽい趣味とは無縁と思える。