译文:
搜寻那一眼就能看到书,踱步到了文库本陈列的地方。这里有装饰这色彩鲜艳的手写流行元素的话题小说。还有近年流行的插画表皮的书,作品的造型也像有谋划一般统一的类型。在这之中,突然眼睛看到一册小说。那是两年前报刊发行的连载小说的第四册,封面的封书条上还印着电视剧化的通知,以及累计销售突破百万的骄傲。书店员手工制作的流行装饰也热卖着,至于其他作家的书列阵中被遮住一般消失。
我憋住了气,取下那本小说。
一边感情的涌动,快速地翻这书,然后又合上书。
那个作家的名字和样子我都十分清楚。在我出道的第二年,和我一样以新人奖出道的作家来的。好像那个作家当时是个大学生。还记得因为年轻就出道的缘故,多少还吸引了一些人的注意。那个时候我刚发表第三篇作品,可那样的书,完全卖不出去。那仅仅是奇怪的焦虑和警戒。不过那我时,被审查员们表扬了,因为写出了东西来,自己也以为自己文采斐然。但现在写出什么依旧卖不出去,看来是自我的迷失呀。实际上好几次书评里有着这样的评价,比如,被小说家人才辈出专门学校里厉害的老师评为“惨淡的文章表现力”。正因为如此,那个大学生出道的时候,我抱有强烈的危机感。因为那个大学生广为人们关注,并且年长过我,文章的表现力肯定强于我吧,他出道了,我该何去何从呢?就如说的那样的不安,于是向负责人要了那个获奖作品看。看后感觉不过如此,也就安心了。
是呀,分外的安心。
文章本身稚嫩,又从不知哪准备来的文章渲染手法,反正反复更改作品,文章内容单薄。显著的特征也没有,完全不是能震撼人心的文章。即使文章的故事很精彩。让读者一读就停不下翻书的手,不停地看下去。可是,仅仅如此罢了。读完之后,什么都没有留下来,如同和朋友们说着平常不过的闲话一样,对之后的记忆起不到一点的影响的娱乐作品。
当时我真感觉渐渐放心。有时会一边感到遗憾一边觉得卖不出也好。他肯定也会成为像我一样的小说家,卖不出作品的小说家。如果我们作品销售成绩越来越惨淡,那么获得文学奖出来的书卖不出去也就心安理得。这样想着,不由松了口气。
可是,我太天真了,完完全全愚不可及。只不过初中生的我,却不自量力地评价。我的价值观明显与大众不同,所以我写的东西自然卖不出去。
原文:
目当ての本を探していると、文庫本が並んでいる場所に辿り着く。色とりどりの手
書きポップに飾られて、話題の小説が並んでいる。ほとんどは近年の流行な合ったイラストレーションの表紙であり、作品の雰囲気はまるで謀ったかのように統一されていた。そんな中、ふと一冊の小説に眼が止まる。それは二年前から刊行されているシリーズの四作目であり、帯には堂々とドラマ化決定の告知と、累計百万突破に文字が誇らしげに躍っている。書店員さんの手作りのポップも熱の伝わってくる凝ったものであり、他の作家の本を覆い隠す勢いで陣列されていた。
僕は息と止めて、その小説を手に取った。
動悸を感じながら、ぱらぱらと捲り、そしてページを閉ざす。
その作家の名前と顔はよく知っている。僕のデビューした翌年に、僕と同じ新人賞からデビューした作家なのだった。作家は確か、当時は大学生だった。若い新人がデビューしたということもあって、少しばかり注目が集まっていたのを憶えていた。僕は、その時には三作目の作品を発表しており、例の如くそれはまったく売れなかった。それだけに奇妙な焦りと警戒心があった。僕は審査員の人たちに文章の出来を褒めてもらったし、自分でも文才がある方だと自惚れていたが、なにを書いても売れないとなれば、やはりそれはただの自惚れだったのだろう。実際に幾つかの書評で例えば何人もの小説家を輩出している専門学校の偉い先生に、「目を覆いたくなる文章力だ」と書かれたこともある。だからその大学生がデビューしたとき、僕は危機感を抱いたのだった。世間的に若く注目を集め、僕より年上で、当然ながら高い文章力を持っているだろう人間がデビューしてしまったら、僕はどうなるのだろうと。言いようのない不安感を抱きながら、担当さんから献本してもらったその受賞作を読んだ。結果、安心した。
心底、安心したのだ。
文章は稚拙で、どこか作文染み手おり、改作がひたすらに多く、中身は薄かった。とりたてて特徴のない、まったく心が震えない文章なのだった。確かに物語は面白かった。読んでいる間は、それなりにページを捲る手が進んでいく。けれど、それだけだった。読み終わえたあとに残るものはなく、友達と交わしたどうでも良い世間話のように、あとの記憶には決して残らないような、そんなエンターテイメント作品だったのだ。
僕は本当に安堵した。これは残念ながら売れないいだろう。僕と同じように売れな
い作家になることには間違いない。同じように売れない作品が増えれば、この文学賞から出た本は売れなくて当然なのだと自分を納得させることだってできるだろう。
そう、思っていたのだ。
けれど、僕は間違っていた。まったくもって愚かだった。たかが中学生が本当におこがまし評価を下ろしたものだった。僕の価値観は明らかに普通と違っている。だから作るものが売れないのだ。そう教えられるようだった。